カルトの危険性とは

ブコメに全力で反応するようで恐縮だが、如何にも「お前はカルトだ!」と言わんばかりの主張をされたので。

他者と自己を区別し、他者を受け入れない防壁を構築するのが自己人格の確立。他人を尊重するのに受け入れる必要はどこにもない。カルトが他人の受け入れを強制するのは洗脳手段として有効だから。。

これはまったく逆なんじゃないかな。他の価値観を受け入れることが出来ず、世界を広げられないからひとつの考えに固執する。それが発展してカルトになるんだよ。他者との関わり方を身につけるのは人格形成にとって凄く重要だけど、「受け入れない防壁を構築する」というのは危険な考え方だと忠告しておくよ。

たぶん、「他者と自己を区別」ってのはアイデンティティの確立を指してるんだと思うんだけど、アイデンティティの確立は防壁を築いたところで出来るものではなく、自分を客観的にとらえられることが必要なんじゃないかな。自分を、そして他者を客観的に捕らえることが出来れば、異文化の存在も受け入れられるし(別にそれによって自分の信念を曲げる必要はないけど)おかしな誘いにも引っかからなくて済むと思う。

逆説的になるけど、自分を客観的に見つめるには色んな人と関わるのが必須。他者との関わり合いの中で、他者との違いや同じところを日々見極めながら、自己を確立していく。だから精神を磨くには、他者を受け入れて、積極的に関わっていかなきゃなんない。カルトがターゲットにするのは、他者との関わり方を知らない=受け入れ方が分からない精神的に未発達な人達なんだと思う。

うだうだ書いたついでに見も蓋もないことを言うけど、精神の健全な育成には定石なんて無いと思う。しかし自分の世界を広げるということとか、広げられるだけの柔軟な土台ってとても大事だと思うよ。