Re: 東京都青少年条例を考えるヒント5 「肌の露出は誘いの合図?」

規制賛成派の人のブログでおかしな主張があったので突っ込んでおく。規制賛成派・・・だよね?という感じのが。


http://mediaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-785b.html

話の概要は「肌を露出させると男はOKのサインと思いがちだけど、実は女からすると全然そんなことないよ」という有り触れたものなのだが、それが東京都青少年条例についてどのようなヒントになるというのだろうか。そもそも、このエントリで主張されていることは、立場を変えると規制反対派の擁護になってしまう。

ツッコミ1

私が大学生の男女を対象に実施したアンケート調査によれば、露出が高い服を「OKサイン」と考える男子は21%に上る。ところが、自分の露出にそのような意味を込める女子は4%に過ぎない。

まず、4%というのはかなり大きな数字ではないだろうか。一部にそのような人が居るのだから、露出が高い服を「OKサイン」と考える(そのように考えて行動し、間違っていなかったことが証明された)男性が居てもおかしくはない。

今回の規制は「有害図書」を読んだ男性は犯罪を犯すという思い込みによって決定されたものだが、果たして有害図書を読んだ結果犯行に及んだ性犯罪者は、性犯罪者全体の中でどのぐらいの割合を占めるのだろうか?上記のアンケートでは男女差で5:1程度であったが、

有害図書を読んだ影響で犯罪に走った性犯罪 : 有害図書の影響とは無関係な性犯罪者

という比率は、恐らくそんなもんじゃ済まないぐらい開きがある。如何に思い込みが危険であるかとうことをわざわざ教えてくれているのだろうか。

ツッコミ2

女性がどのような服を着るかは「好み」による部分も大きい。脚線美が自慢ならミニスカートを履きたくもなるが、必ずしも挑発しているわけではない。露出した肌を「見せびらかす」ことと、実際に「触らせる」ことには、雲泥の差があるためだ。

犯罪が描かれた作品を「鑑賞する」ことと、実際に「犯罪をおかす」ことには、雲泥の差があるよね???

作家の立場から見ると「鑑賞する」というところを「表現する」と読み替えて差し支えない。一体鑑賞や表現の何が悪いのかが分からない。

ツッコミ3

だが、このような心理は男性向けメディアにはわかりにくいと見える。痴漢の被害に遭った女性を、「露出する服を着ていたのが悪い」と逆に責める風潮すらある。勝手な誤解が、女子から服装の自由を奪う。

有害と指定された図書を読んでも実際に犯罪には走らない心理は当たり前なのだが理解されていないように見受けられる。勝手な誤解が、作家から表現の自由を奪う。