ペットが嫌いです。

少し個人的な思想をカミングアウトすると、俺は「ペットを飼う」という行為が嫌いだ。犬や猫そのものが嫌いなわけではない。ペットを飼うという行為が嫌いなのである。

ペットはまさに愛玩用の奴隷である。一緒に居るときは確かに可愛がられている側面もあるが、大抵は人間様の都合でずっと家に閉じ込められたり、鎖に繋がれたり、旅行の時にはホテルに預けられたり、挙げ句の果てには去勢までされてしまう。なんと可愛そうなことではないか。しかしペットを飼う人達は口を揃えたように言う。

「ペットではない。彼(彼女)は私の家族です。彼(彼女)は私たちと一緒に居て幸せなんです。」

と。

これは本当に勝手な主張だと思う。彼(彼女)らには選択肢がないのだ。自由を奪われて幸せなことがあるものか!

もし、あなたが本当にペットが幸せだと信じているならば、私はあなたに言いたい。

「私のペットになってください。」

と。

「衣食住は面倒を見るが自由はありません。一緒にいるときは可愛がりましょう。ただし私が留守中はずっと鎖に繋がれていて下さい。あと、増えると厄介なので去勢しましょう。しかし大丈夫、あなたはゼッタイに幸せですから。なんたって家族なんですよ。」

ペットを飼うというのは人間のエゴを満たす行為だ。強者である人間が、弱者である動物を虐げるという構図である。だからって何が悪い?別にペットを飼わなくたって、人間は他の動物を虐げている。山林を切り開いては動物のすみかを奪い、家畜として飼育して殺して食べている。だからペットとして飼って彼(彼女)らの自由を虐げてもいいじゃないか。

そう、悪くはない。別にペットを飼うという行為は悪い行為ではない。それは強者の権利なのだから。ただ、俺がその行為を好きになれないだけである。